明徳公園自然観察会
○日にち 2012.2.4(土)  ○二十四節気:立春(陰陽五行説には寒さが極ま
り底をつけば、それ以降は暖かくなっていくという考え方あり、一番寒い時に春が生
まれるとされている) ※2/4〜  ○月:上弦の月(満ちていく月) ※2/8満月
6:53   ○天気:晴れ
○参加者 一般参加者:大人3名(男性2名、女性1名) 
指導員:3名(男性2名、女性1名)辻 愛子、森 功一、出口愼治      
★植物 ネジキの冬芽、タカノツメの冬芽、ツルグミ
★昆虫 ハサミムシ
★その他 カワラタケ、ゴイサギ、アオサギ、コサギ、マガモ、カイツブリ(声のみ
キュルルル…)、カワセミ

2日前に15cmも雪が積もったが、街ではほとんど溶けていた。しかし、ここに来れば
やはり雪は残っていて嬉しくなった。霜柱をシャリっと踏みつけ、この時期しかない
感触を味わった。尾張旭に住む出口さんの庭では今朝7cmの霜柱観察の報告をう
け、驚きだった。 本日は立春。底をつく寒さと言う通り、寒かった。池の淵側は
凍っていた。先月30羽もいたコサギを楽しみに今月も池に来てみたが、2羽しかみつ
けらなかった。この寒空、コサギ達はどこにいったのだろう。代わりにゴイサギが来
ていた。 ネジキの冬芽は帽子をかぶったイギリス兵の様と声が上がった。赤い色
(アントシアニン)は凍らない秘密(耐凍性)があり、赤い色の部分だけ今年出たこ
とを知った。生まれたばかりのまさに赤ちゃんである。タカノツメの冬芽を観なが
ら、タカノツメっぽいと言いながらも、そこにいる誰一人として鷹のツメをじっくり
観た人はおらず、一度観てみたいものだと言い合った。 きのこの王国とよんでいる
切り株が多く横たわる場所で、まるでバラの花が咲いたようなカワラタケを見つけ
た。横の古木を少し崩してみると、きのこの菌が集まった菌糸を観ることができた。
菌が集まらないと菌糸にならないが、空気中にはそこら中に見えない菌が飛んでいる
ことを想像した。 スケッチは光と影のテーマで描いた。冬は鮮やかさがない分、光
と影がわかりやすいという理由でこのテーマとなった。余白の描き方で、画家の一歩
さんから「見えるものだけを描こうとしないこと。目に見えないものですべては作ら
れている」という言葉を頂きハッとした。 一歩、森から外に出ると雪の姿は跡形も
ない世界に戻る。私たちが日々暮らす場所が土から切り離されたところにあるとリア
ルに気づかされながら、たくさんのいのちある森で共に過ごしたたった数時間のふれ
あいの貴重さを思った。
◇参加者の声
・森が凍っていた。
・スケッチが楽しい。毎日1枚描いているが、今日は全体像を描いた。全体を観るの
も楽しい。
・コサギの行方、冬にたくさん落ちた落ち葉はこの先どう変化するのか気になる。